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冷凍倉庫の断熱性能を向上させる修繕方法とは

このページでは、冷凍倉庫の断熱性能や倉庫機能を適切に管理するために重要となる修繕方法やチェックポイントについて解説しています。

目次

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床断熱の修繕について

前提として、冷凍倉庫では床面にも断熱パネルなどを設置して、庫内の冷気が床下の地面や水分へ影響しないよう対策していることが重要です。

冷凍倉庫の冷気が床下に伝わってしまうと、地面の中に含まれている水分が凍結して膨張し、床面を押し上げたりコンクリート材を破壊したりする「凍上」が発生します。そして深刻な床の凍上が発生した場合、それが自然に解消することはない上、倉庫内で作業用の車両が走行困難になったり、床や壁の亀裂によって断熱性能が低下して結露やカビが発生したりするリスクが増大します。

床の凍上を修繕するためには場合によって大規模な修繕工事が必要になりますが、そうなると当然に倉庫の業務停止や事業としての生産性悪化といった問題につながる点も留意しましょう。

基本的に、凍上が深刻化しないよう適切なメンテナンスや点検によって床断熱を含めた冷凍倉庫の環境管理をすることが欠かせません。その上で、もし凍上が発生した場合、床断熱の修繕・更新が必要な区画を分けてエリアごとに工事を行ったり、修繕期間を短縮できるよう速乾性下地材やプレート工法を採用したりといった工夫が考えられます。

屋根の断熱修繕について

冷凍倉庫では屋根材にも適切な断熱パネルなどを使用しており、屋上に照射される太陽光の熱や外気の温度が庫内へ伝わらないように管理していることが重要です。

言い換えれば、屋根の断熱パネルの経年劣化などによって断熱性能が低下すると、庫内の冷気が外部へ漏出したり、庫外の熱が庫内へ影響したりといった問題が発生します。また、屋根の断熱が特に重要な理由として、「熱橋(ヒートブリッジ)」という現象があります。

熱橋とは、建物の構造として使用されている鉄骨や屋根材を固定している金属ボルトといった「熱を伝えやすい物質」によって、外部の温度が断熱材を貫通して庫内へ伝わったり、庫内の冷気が庫外へ伝わったりすることです。

熱橋が生じると、どれほど断熱パネルなどを使用していても庫内の温度が上昇したり、庫外と庫内の境目で結露が生じたりしやすくなるため、屋根の断熱修繕では断熱材などを使用するだけでなく、鉄骨を密閉したり庫外でも温度差を抑える対策をしたりすることが必要になります。

配管の断熱修繕について

冷凍倉庫では、冷却設備による温度管理や換気といった空調管理のために配管が通っていたり、状況や環境によっては電線をまとめた配管や雨水管といったパイプが通っていたりすることも珍しくありません。

配管は冷凍倉庫の内外に貫通して存在する設備であり、同じ配管でも場所によって周囲の環境温度が大きく異なります。そのため、当然ながら配管についても断熱対策を適切に行わなければ、冷凍倉庫の総合的な温度管理や断熱対策も機能しなくなってしまいます。また配管の断熱対策の課題として、パイプ内を通る空気やパイプ内に存在している水分などの影響の他、上述した「熱橋」現象も見逃せません。

配管の断熱対策が不十分だった場合、パイプの周囲に結露が発生したり、パイプ内で水分が凍結して配管が破裂したりといったリスクにつながります。加えて、断熱性能の低下によって冷却設備に負担がかかって電気代が上昇したり、適切な排水・除霜(デフロスト)が行えず倉庫の床が凍ったりする恐れもあるでしょう。

配管の継ぎ目のシーリングや保温材の施工の他、防湿剤や熱橋対策など配管の断熱修繕では多角的な施策が大切です。

壁の断熱パネルの修繕について

冷凍倉庫の壁材や壁に使用する断熱パネルの性能などは、倉庫の機能や品質に直結する重大な要素です。

一口に「断熱パネル」といっても様々な種類や性能があり、冷蔵庫や冷凍倉庫の壁材に断熱パネルを使用する場合、庫内の温度や必要な断熱性能を最初にきちんと計算した上で適切な素材選択をすることが求められます。

断熱パネルの断熱性能や機能性は素材やメーカーの製法などによっても異なりますが、例えば以下のような素材(芯材)が一般に使用されています。

  • 硬質ウレタンフォーム・ポリイソシアヌレート(PIR)
  • ポリスチレン(EPS)・フェノールフォーム
  • 無機系断熱材(グラスウール・ロックウールなど)

硬質ウレタンフォームは有機系断熱材として幅広く使用されており、軽量で加工性も高い上、断熱性能にも優れていることが強みです。また、硬質ウレタンフォームの耐火性能を向上させた製品として「ポリイソシアヌレート(PIR)」があり、断熱性能を高めながら火災対策に寄与することも特徴です。

その他にも発泡スチロール系断熱材のポリスチレン(EPS)や、ガラス繊維を利用したグラスウールなどの無機系断熱材といった断熱材もあります。

防熱扉の修繕・断熱対策について

冷凍倉庫では倉庫としての特性上、日常的に作業員や運搬車両が出入りするため、必然的に出入口となる「防熱扉」についても適切な断熱対策が求められます。

防熱扉は冷凍倉庫の品質管理や断熱対策において最重要ポイントの1つであり、建物自体がどれほど優れた設計で断熱対策を考えられていても、防熱扉に問題が発生していれば庫内の温度管理は適正化できず、場合によっては扉の開閉に不具合が生じて倉庫作業そのものが困難になるケースも珍しくありません。

防熱扉では、扉に使用されている素材の断熱性能だけでなく、扉と床や壁の隙間を塞いで空気の流出入を防ぐパッキンやシーリング材の状態なども断熱効果に影響します。

そのため定期的な点検やメンテナンスで防熱扉の状態を把握しておき、もし老朽化が著しく簡易修繕や補修では対処困難な場合、新しい扉や高性能な扉への更新も検討した方が良いでしょう。

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まとめ

冷凍倉庫の断熱性能や庫内の環境管理については、床や天井、配管、防熱扉など様々なポイントごとに注意すべき内容が異なります。そのため、冷凍倉庫を適切に運用管理して業務の安全性や品質を維持していくためには、各ポイントの特徴や断熱対策の方法を把握した上で、定期的なメンテナンスや設備の刷新を検討することが大切です。

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